主にネタバレ&感想 ガン×2発売日直後は要注意 制作日誌もちょろり 無精なので出現率低し
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ワタクシ、鋼以外にもいくつか読み物がございまして。
自分の中の情報を整理するのを兼ねて、
ちょっとだけ考察(大げさな)してみようかと。
今月、びっくり発言アリアリの【のだめカンタービレ】
のだめチンの心情と今後を、ちょっとここいらで予測。
でも多分、千秋張りに『的外れ』(笑)
若干ネタバレも含みますので、Comics派の方は要注意
ご興味あれば折りたたみopen☆
自分の中の情報を整理するのを兼ねて、
ちょっとだけ考察(大げさな)してみようかと。
今月、びっくり発言アリアリの【のだめカンタービレ】
のだめチンの心情と今後を、ちょっとここいらで予測。
でも多分、千秋張りに『的外れ』(笑)
若干ネタバレも含みますので、Comics派の方は要注意
ご興味あれば折りたたみopen☆
日本に居るとき、彼女の夢は【幼稚園の先生になること】でした。
おなら体操やもじゃもじゃ組曲など、彼女的には順風満帆だった“ はず ”。
それが千秋との出会いで大幅に変わる事になるのですが……。
今の彼女にとって、千秋の傍に居るのがいいことなのかしら?と。
欧州に渡り、持ち前の才能と努力と幸運に恵まれ、着実に自分の地位を築きあげる千秋。
それに比べ、サン・マロのリサイタルやサロンコンサートなど、
ある程度の評価は得たものの、自分があまり前進できていないと思うのだめ。
『幼稚園の先生になる』
その夢を千秋が引き上げて、千秋の指揮でピアノ協奏曲を奏でる事が夢に。
夢を実現すべく希望を持ってパリで勉強を始めようとした矢先、
その夢を横からかっさらう人物が現れた。それがRui。
※Ruiとのだめ※
お互いに対象的な立場にいる2人は、お互いの立ち位置を羨んでいる。
のだめは【ピアニストとしての地位】【舞台で協奏曲を演じられる評価】
Ruiは【自由奔放な奏法】【恵まれた環境】【千秋からの愛情】
Ruiはいち早く、自分にのだめを羨む気持ちがある事に気づく。
その事に決別(というか踏み台)するために、
活動再開の復帰コンサートの指揮者に千秋を指名し、見事想いを昇華させる。
逆にのだめは、Ruiの立場を羨み、ヤキモチを焼き、前進できていない自分に焦る。
Ruiの復帰コンサートでは、千秋とRuiの競演に『最高の賛辞を受ける』と
明らかな嫌味を口にし、心では大したことないようにと戦々恐々としていた。
しかし、その嫌味が現実となり、認めたくなくても認めざるを得ない現実がそこにあった。
自分が目指していたもの全てがそこにあって、目の前に突きつけられてしまった。
そしてRuiのなかにある、千秋への想いにも気づいてしまったようにも見える。
※のだめの焦り・逃げ※
『今のままじゃ千秋と一緒にいれないね』
追い立てているのは、いつぞやシュトレーゼマンに言われた一言。
頑張って彼に追いつかないと、そばにいる事はできない。
そばにいたくて、死ぬ気で練習して挑んだマラドーナコンクール。
幸運な事にオクレールに見出されて留学できたものの、
前進するも亀の歩みで、コンクールにさえ出させてもらえない。
いつまでも【箸にも棒にも引っかからないただの学生】状態。
ユンロンやターニャは、結果は残せなかったもののコンクールに出場する事ができるのに
自分にはあと一年しかないにもかかわらず、コンクールの一言を出せば
『目の前の課題曲もできていないのに』と許可が下りない。
課題曲の練習をすれば、千秋が自分よりもいい演奏をしてしまい、
自分の技量の無さと、未だに千秋から独り立ちできないことへ苛立ちを感じる始末。
最終的に千秋を追い出してしまうけど、そこにはRuiとの競演が目の前に迫っているのに、
自分の事は後回しで、のだめの事にばかり一生懸命になる千秋への叱咤と、
本当はRuiとの競演自体に良い思いを抱いていない、自分の嫉妬心が現れた結果なのですが。
とにかく気ばかりが焦り、足掻くだけ足掻いて、それでもどうにもならないところに
千秋とRuiの競演を観てしまい、自分の立ち位置を完全に見失ってしまった。
引き止める事ができないのなら、追いつくしかない。
でも、音楽も千秋も、追いつこうとすれば離れてしまう。
競演鑑賞後、千秋の部屋で帰りを待つのだめ。
いつもと違う行動を取ったのは、自分の心にあるものを抑えたかったから?と。
落ち着いた様子で静かに千秋を向かえたのだめは、このとき既に決心していたのでしょうか。
指揮者として駆け出しで、希望と可能性を真っ直ぐ見る千秋を振り向かせたかったのでしょう。
自分からどんどん離れていってしまう千秋を、どうしても縛り付けたかった。
クリアできない壁を乗り越えようとする努力を、一切放棄した事に等しい発言。
彼女の決心はあまりに唐突で、それを受け止めるにはあまりに千秋が若すぎた。
のだめの決死の告白は、デコピンひとつで帳消しになってしまい、千秋はイタリアへ。
作者の魅せ方が上手いのは、のだめが今まで全く見せたことのない表情だったから。
彼女の中の焦りとか不安とかが物凄く伝わってくる良い表情だったと。
【変態】と言われ続けた彼女が、本当に普通一般の女の子に見えました。
奇声を上げて千秋を追っかける彼女ではなく、好きな人に心底心を痛めるごく普通の女の子。
一向に認められない自分に、努力することすら止めてしまった。
現状で一番お手軽な結婚に逃げてしまった。
この状態を自身の力で脱する事ができるのか、
それとも周囲がなにかしら手を差し伸べるのかしら。
その辺が鍵ですね。
今ののだめが嫌いだと多くの人は言いますが、逆に人間臭くて親近感が。
ヒロインだからといって聖人君子ではなく、
人を羨んだり嫉んだりすることって、日常そこにある心理なんですよね。
印象的なのは、チェレスタの演奏を持っていかれたときの態度でしょうか。
『想像の範囲に収まった事が無い』のだめですから、これで終る事は無いはずです。
(当たり前ですが、ね)
※ミルヒーの役割※
ここで神展開なのは、かぎつけたようにミルヒーが訪ねてくること。
ミルヒーは、雑誌のRui復帰批評に千秋の事が一行しかないと
軽く千秋を笑いものにしようと(まぁ表面上は)やってくるのですが、
アパルトマンの中庭で、抜け殻のようにベンチに座るのだめを見つけます。
いつものような元気が無いのだめに『私の胸で泣きなサ~イ』と
ミルヒー的には冗談で言った一言が、のだめの涙腺に火をつけます。
ミルヒーに泣きつくのだめに、ミルヒーもただ事ではないと感づきます。
何よりも『半端は許しまセン』と公言するミルヒー。
千秋のデビュー前にも、のだめとの関係とハッキリさせろと進言し
千秋ののだめへの気持ちを固めた立役者でもありますが、
そのミルヒーさえ、千秋がアパルトマンを出て行った事を知らない。
あのデビュー前と同じ【のだめちゃん、また放置】
ここでミルヒーが来たという事は、何もしないで置くわけがない。
ミルヒーは、のだめに昔の自分を重ねている節があるので、
なにかしら千秋に対してアクションをとるのではないかと睨んでます。
もちろん、のだめを甘やかすわけもないと思うので、
千秋がパリにいない間に、千秋から離れるよう進言するのではないかと。
もちろん、千秋の知らないうちに。
後ろ髪を引かれながらもイタリアでヴィエラの舞台を観て、
あせってパリに帰ってきたら、既にのだめの部屋はもぬけの殻とか。
征子さんには知らせると思うけど、どこに越すかまでは教えないなかな。
で、征子さんに怒られる。
『あの娘はあなたの天使だって言ったじゃない!』と。
あぁ、妄想入っちゃいました(笑)
学校があるのでパリ市内に転居するとは思うけれど……。
なんとなく、のだめはオクレール先生のところに下宿するのではないかなぁ、と予想。
そろそろコンクールだし、ちゃんと演奏ができる環境を!と先生も考えるだろうしね。
のだめと千秋の間に何か縺れる事があれば、今までも彼が助け舟を出しています。
ここで彼が出てきたと言う事は、何かしら千秋とのだめの間に大きな動きがあるということ。
これでのだめが大きく成長するのかしら?
※千秋にとっての『のだめ』※
千秋も、のだめの事を忘れているわけではないんですよね。
むしろのだめよりも、相手を思い出す時間が多い。
それはモノローグが多いからなのかもしれないけど……。
彼がのだめに徐々に好意を持っていったと思いがちだけど、
私が思うに、大学でのだめの『悲愴』を聴いて、まずその音に惚れているんですね。
もちろんいくら音が良くても、見た目可愛くなければ
その後千秋も恋愛感情は持たないと思うけど(笑)
確かにのだめは変態だけど、峰も黒木君も可愛いと思ったのですから、
ルックスだけは平均よりもやや上、千秋も認めた【かわいい系】なのでしょう。
まぁ、のだめ曰く『ムッツリ』な千秋様ですから、
指揮者コンクールのDカップも要素として含まれてますかねぇ(ははは)
犯罪行為ギリギリの変態行動を取るのだめも、真っ直ぐで一途で愛嬌のある娘ですから
千秋の世話焼き精神を大いにくすぐり、引き込まれたのは間違いないですね。
彩子と普通の恋愛ができたのは、彩子は良くも悪くも普通の人だったから。
二人の過去についての深い話は知りませんが、自分の事は自分でできる、
身奇麗で賢くて綺麗で、本当に欠点を見つけるのが逆に難しい女性だったのかと。
もちろん、千秋が世話を焼く必要の無いほどに。
それだけに、のだめに対して【コイツには俺がいないと】的な思いが芽生えたのでしょうかね。
いわゆる【保護者感情】ってヤツですね。
のだめは珍獣ですから……(笑)
のだめよりも相手を『パートナー』として意識してる千秋は、
それなりに心配して連絡をまめによこしたり世話を焼いたりと
以前のようなプチ虐待行為も鳴りを潜め、のだめに激甘に接してます。
でも人間、供給するだけじゃ満足するはずも無く、たまには相手から
何かしらアクションが返ってこないと、不安になったり憤りを感じたりするわけです。
もともと【オレ様体質】の千秋。
ノエルの夜にそれが爆発しちゃいます。
まぁ、これが第一危機だったわけですが、今回が第二危機といったカンジでしょうか。
それこそチョコチョコと揉める事はあったけれど、
(黙って引越しとか、Ruiとの仲とか)
これほどまでに緊迫した場面はパリ編では初めてですよね。
イタリアへ出発の朝
のだめは音楽から逃げ、千秋はのだめから逃げた。
千秋はのだめの決死の発言を、初めは何かの冗談だと思っていたが
そのとき彼女が目を逸らしていなかった事を思い出し、危機感を覚えます。
パリに帰ったとき、その危機感が現実のものになっている様な気がします。
果てさて、どうなることやら……。
※千秋雅之と千秋真一※
のだめは言います。
「もっと冷たい人かと思ってたけど そんな事無いデス」
興味がある事以外は無関心 雅之はそんな人かと。
と言うか、自分に関わるものを周辺から極力排除している孤高のピアニスト。
彼に唯一あるのはピアノだけなのでしょう。
過去、雅之がマネージャーと交わしていた会話で、
雅之にとって自分が邪魔な存在だと思っている真一。
母親を泣かせ、家庭を放り出した自分勝手な父親は、怒りと憎悪の象徴でしかない。
でもそれとは裏腹に、どこかで認められたいと願ってる。
それは自分では認めたくない心理なのだけれど、
親に認めてもらいたいと言うのは子供の心理ですから。
幼い頃からヴァイオリンのコンクールなどで優秀な成績を修めていた真一は、
コンクールに出場するたびに父親に良い所を見てもらいたいと必死だった。
結局は観に来てもらえないまま、期待は全て裏切られて終るわけですが。
彼の中で既に見切りをつけていたはずなのに、深層心理の奥底では
いまだに父親に認めてもらいたい気持ちが眠っていたんだと。
それは彼を混乱させ、動揺させ、指揮棒を振り忘れさせるほどに。
征子ママが言っていた『大丈夫だなんて甘い』と言うのは
以前自分が雅之氏との間にあった感情からのアドバイスかと。
真一の中身は雅之氏と似ていると、ムッシュから太鼓判が押されています。
征子ママの『あなたの天使』発言から、真一が飛行機に乗れるようになった理由を
征子ママは知っているのではないかと言う風にも取れます。
自分は上手くいかなかったけれど、2人には幸せになってほしいと言う
征子ママの心遣いと深い愛情が窺える台詞だと思います。
離婚した今でも雅之氏と連絡は頻繁にとっているみたいだから、
放っておかれる事に耐えられなかったというのが真相でしょうか。
勿論、そこには女性の影もあるのでしょうが。
クラッシックライフの河野さんが言うには、
「浮気をしない指揮者がいるのかしら?」との事なので、指揮者だけではなく、
芸術家は世間一般に浮気をするものだという事なのでしょうか。
【芸の肥やし】とも言いますからネェ……(汗)
真一はどうでしょうね……幼い頃父親の寝室で見たトラウマがあるので
浮気は人の道に外れると思っているとは思いますが。
雅之は謎の人です。
ただ、変な例えだけれど、この親子関係ってどっかで見たことあると思ったら
EVAの碇親子に似てるんだな……ヤマアラシのジレンマってやつ。
お互いを思いやって近づこうとすれば、その針が互いを傷つけてしまう。
だから、離れるしかない。
EVAの場合、碇ゲンドウ氏が言うには
『自分といても息子を傷つけてしまう。だから突き放した。そのほうが彼も幸せ』
と言った理由でしたが、雅之さんはさてどんな考えなのか。
以前住んでいたアパルトマンの窓に、幼い真一の姿を見て
「そんな目で見るなよ」と呟きます。
そのときの真一の目は、何かを期待する強い目をしてました。
オレに何も期待するな、してくれるなと言った感じでしょうか。
【失敗】と言う台詞は結婚についてでしょうか、それとも子供をもうけたことでしょうか、
それとももっと何か違う理由があるのでしょうか。
私としては、表面的なことではない深い理由があるように見えるのですが。
本誌は、1ヶ月に1度の連載になってしまいました(涙)
サクサク進む事無く妄想は膨らむばかりです。
おなら体操やもじゃもじゃ組曲など、彼女的には順風満帆だった“ はず ”。
それが千秋との出会いで大幅に変わる事になるのですが……。
今の彼女にとって、千秋の傍に居るのがいいことなのかしら?と。
欧州に渡り、持ち前の才能と努力と幸運に恵まれ、着実に自分の地位を築きあげる千秋。
それに比べ、サン・マロのリサイタルやサロンコンサートなど、
ある程度の評価は得たものの、自分があまり前進できていないと思うのだめ。
『幼稚園の先生になる』
その夢を千秋が引き上げて、千秋の指揮でピアノ協奏曲を奏でる事が夢に。
夢を実現すべく希望を持ってパリで勉強を始めようとした矢先、
その夢を横からかっさらう人物が現れた。それがRui。
※Ruiとのだめ※
お互いに対象的な立場にいる2人は、お互いの立ち位置を羨んでいる。
のだめは【ピアニストとしての地位】【舞台で協奏曲を演じられる評価】
Ruiは【自由奔放な奏法】【恵まれた環境】【千秋からの愛情】
Ruiはいち早く、自分にのだめを羨む気持ちがある事に気づく。
その事に決別(というか踏み台)するために、
活動再開の復帰コンサートの指揮者に千秋を指名し、見事想いを昇華させる。
逆にのだめは、Ruiの立場を羨み、ヤキモチを焼き、前進できていない自分に焦る。
Ruiの復帰コンサートでは、千秋とRuiの競演に『最高の賛辞を受ける』と
明らかな嫌味を口にし、心では大したことないようにと戦々恐々としていた。
しかし、その嫌味が現実となり、認めたくなくても認めざるを得ない現実がそこにあった。
自分が目指していたもの全てがそこにあって、目の前に突きつけられてしまった。
そしてRuiのなかにある、千秋への想いにも気づいてしまったようにも見える。
※のだめの焦り・逃げ※
『今のままじゃ千秋と一緒にいれないね』
追い立てているのは、いつぞやシュトレーゼマンに言われた一言。
頑張って彼に追いつかないと、そばにいる事はできない。
そばにいたくて、死ぬ気で練習して挑んだマラドーナコンクール。
幸運な事にオクレールに見出されて留学できたものの、
前進するも亀の歩みで、コンクールにさえ出させてもらえない。
いつまでも【箸にも棒にも引っかからないただの学生】状態。
ユンロンやターニャは、結果は残せなかったもののコンクールに出場する事ができるのに
自分にはあと一年しかないにもかかわらず、コンクールの一言を出せば
『目の前の課題曲もできていないのに』と許可が下りない。
課題曲の練習をすれば、千秋が自分よりもいい演奏をしてしまい、
自分の技量の無さと、未だに千秋から独り立ちできないことへ苛立ちを感じる始末。
最終的に千秋を追い出してしまうけど、そこにはRuiとの競演が目の前に迫っているのに、
自分の事は後回しで、のだめの事にばかり一生懸命になる千秋への叱咤と、
本当はRuiとの競演自体に良い思いを抱いていない、自分の嫉妬心が現れた結果なのですが。
とにかく気ばかりが焦り、足掻くだけ足掻いて、それでもどうにもならないところに
千秋とRuiの競演を観てしまい、自分の立ち位置を完全に見失ってしまった。
引き止める事ができないのなら、追いつくしかない。
でも、音楽も千秋も、追いつこうとすれば離れてしまう。
競演鑑賞後、千秋の部屋で帰りを待つのだめ。
いつもと違う行動を取ったのは、自分の心にあるものを抑えたかったから?と。
落ち着いた様子で静かに千秋を向かえたのだめは、このとき既に決心していたのでしょうか。
指揮者として駆け出しで、希望と可能性を真っ直ぐ見る千秋を振り向かせたかったのでしょう。
自分からどんどん離れていってしまう千秋を、どうしても縛り付けたかった。
クリアできない壁を乗り越えようとする努力を、一切放棄した事に等しい発言。
彼女の決心はあまりに唐突で、それを受け止めるにはあまりに千秋が若すぎた。
のだめの決死の告白は、デコピンひとつで帳消しになってしまい、千秋はイタリアへ。
作者の魅せ方が上手いのは、のだめが今まで全く見せたことのない表情だったから。
彼女の中の焦りとか不安とかが物凄く伝わってくる良い表情だったと。
【変態】と言われ続けた彼女が、本当に普通一般の女の子に見えました。
奇声を上げて千秋を追っかける彼女ではなく、好きな人に心底心を痛めるごく普通の女の子。
一向に認められない自分に、努力することすら止めてしまった。
現状で一番お手軽な結婚に逃げてしまった。
この状態を自身の力で脱する事ができるのか、
それとも周囲がなにかしら手を差し伸べるのかしら。
その辺が鍵ですね。
今ののだめが嫌いだと多くの人は言いますが、逆に人間臭くて親近感が。
ヒロインだからといって聖人君子ではなく、
人を羨んだり嫉んだりすることって、日常そこにある心理なんですよね。
印象的なのは、チェレスタの演奏を持っていかれたときの態度でしょうか。
『想像の範囲に収まった事が無い』のだめですから、これで終る事は無いはずです。
(当たり前ですが、ね)
※ミルヒーの役割※
ここで神展開なのは、かぎつけたようにミルヒーが訪ねてくること。
ミルヒーは、雑誌のRui復帰批評に千秋の事が一行しかないと
軽く千秋を笑いものにしようと(まぁ表面上は)やってくるのですが、
アパルトマンの中庭で、抜け殻のようにベンチに座るのだめを見つけます。
いつものような元気が無いのだめに『私の胸で泣きなサ~イ』と
ミルヒー的には冗談で言った一言が、のだめの涙腺に火をつけます。
ミルヒーに泣きつくのだめに、ミルヒーもただ事ではないと感づきます。
何よりも『半端は許しまセン』と公言するミルヒー。
千秋のデビュー前にも、のだめとの関係とハッキリさせろと進言し
千秋ののだめへの気持ちを固めた立役者でもありますが、
そのミルヒーさえ、千秋がアパルトマンを出て行った事を知らない。
あのデビュー前と同じ【のだめちゃん、また放置】
ここでミルヒーが来たという事は、何もしないで置くわけがない。
ミルヒーは、のだめに昔の自分を重ねている節があるので、
なにかしら千秋に対してアクションをとるのではないかと睨んでます。
もちろん、のだめを甘やかすわけもないと思うので、
千秋がパリにいない間に、千秋から離れるよう進言するのではないかと。
もちろん、千秋の知らないうちに。
後ろ髪を引かれながらもイタリアでヴィエラの舞台を観て、
あせってパリに帰ってきたら、既にのだめの部屋はもぬけの殻とか。
征子さんには知らせると思うけど、どこに越すかまでは教えないなかな。
で、征子さんに怒られる。
『あの娘はあなたの天使だって言ったじゃない!』と。
あぁ、妄想入っちゃいました(笑)
学校があるのでパリ市内に転居するとは思うけれど……。
なんとなく、のだめはオクレール先生のところに下宿するのではないかなぁ、と予想。
そろそろコンクールだし、ちゃんと演奏ができる環境を!と先生も考えるだろうしね。
のだめと千秋の間に何か縺れる事があれば、今までも彼が助け舟を出しています。
ここで彼が出てきたと言う事は、何かしら千秋とのだめの間に大きな動きがあるということ。
これでのだめが大きく成長するのかしら?
※千秋にとっての『のだめ』※
千秋も、のだめの事を忘れているわけではないんですよね。
むしろのだめよりも、相手を思い出す時間が多い。
それはモノローグが多いからなのかもしれないけど……。
彼がのだめに徐々に好意を持っていったと思いがちだけど、
私が思うに、大学でのだめの『悲愴』を聴いて、まずその音に惚れているんですね。
もちろんいくら音が良くても、見た目可愛くなければ
その後千秋も恋愛感情は持たないと思うけど(笑)
確かにのだめは変態だけど、峰も黒木君も可愛いと思ったのですから、
ルックスだけは平均よりもやや上、千秋も認めた【かわいい系】なのでしょう。
まぁ、のだめ曰く『ムッツリ』な千秋様ですから、
指揮者コンクールのDカップも要素として含まれてますかねぇ(ははは)
犯罪行為ギリギリの変態行動を取るのだめも、真っ直ぐで一途で愛嬌のある娘ですから
千秋の世話焼き精神を大いにくすぐり、引き込まれたのは間違いないですね。
彩子と普通の恋愛ができたのは、彩子は良くも悪くも普通の人だったから。
二人の過去についての深い話は知りませんが、自分の事は自分でできる、
身奇麗で賢くて綺麗で、本当に欠点を見つけるのが逆に難しい女性だったのかと。
もちろん、千秋が世話を焼く必要の無いほどに。
それだけに、のだめに対して【コイツには俺がいないと】的な思いが芽生えたのでしょうかね。
いわゆる【保護者感情】ってヤツですね。
のだめは珍獣ですから……(笑)
のだめよりも相手を『パートナー』として意識してる千秋は、
それなりに心配して連絡をまめによこしたり世話を焼いたりと
以前のようなプチ虐待行為も鳴りを潜め、のだめに激甘に接してます。
でも人間、供給するだけじゃ満足するはずも無く、たまには相手から
何かしらアクションが返ってこないと、不安になったり憤りを感じたりするわけです。
もともと【オレ様体質】の千秋。
ノエルの夜にそれが爆発しちゃいます。
まぁ、これが第一危機だったわけですが、今回が第二危機といったカンジでしょうか。
それこそチョコチョコと揉める事はあったけれど、
(黙って引越しとか、Ruiとの仲とか)
これほどまでに緊迫した場面はパリ編では初めてですよね。
イタリアへ出発の朝
のだめは音楽から逃げ、千秋はのだめから逃げた。
千秋はのだめの決死の発言を、初めは何かの冗談だと思っていたが
そのとき彼女が目を逸らしていなかった事を思い出し、危機感を覚えます。
パリに帰ったとき、その危機感が現実のものになっている様な気がします。
果てさて、どうなることやら……。
※千秋雅之と千秋真一※
のだめは言います。
「もっと冷たい人かと思ってたけど そんな事無いデス」
興味がある事以外は無関心
と言うか、自分に関わるものを周辺から極力排除している孤高のピアニスト。
彼に唯一あるのはピアノだけなのでしょう。
過去、雅之がマネージャーと交わしていた会話で、
雅之にとって自分が邪魔な存在だと思っている真一。
母親を泣かせ、家庭を放り出した自分勝手な父親は、怒りと憎悪の象徴でしかない。
でもそれとは裏腹に、どこかで認められたいと願ってる。
それは自分では認めたくない心理なのだけれど、
親に認めてもらいたいと言うのは子供の心理ですから。
幼い頃からヴァイオリンのコンクールなどで優秀な成績を修めていた真一は、
コンクールに出場するたびに父親に良い所を見てもらいたいと必死だった。
結局は観に来てもらえないまま、期待は全て裏切られて終るわけですが。
彼の中で既に見切りをつけていたはずなのに、深層心理の奥底では
いまだに父親に認めてもらいたい気持ちが眠っていたんだと。
それは彼を混乱させ、動揺させ、指揮棒を振り忘れさせるほどに。
征子ママが言っていた『大丈夫だなんて甘い』と言うのは
以前自分が雅之氏との間にあった感情からのアドバイスかと。
真一の中身は雅之氏と似ていると、ムッシュから太鼓判が押されています。
征子ママの『あなたの天使』発言から、真一が飛行機に乗れるようになった理由を
征子ママは知っているのではないかと言う風にも取れます。
自分は上手くいかなかったけれど、2人には幸せになってほしいと言う
征子ママの心遣いと深い愛情が窺える台詞だと思います。
離婚した今でも雅之氏と連絡は頻繁にとっているみたいだから、
放っておかれる事に耐えられなかったというのが真相でしょうか。
勿論、そこには女性の影もあるのでしょうが。
クラッシックライフの河野さんが言うには、
「浮気をしない指揮者がいるのかしら?」との事なので、指揮者だけではなく、
芸術家は世間一般に浮気をするものだという事なのでしょうか。
【芸の肥やし】とも言いますからネェ……(汗)
真一はどうでしょうね……幼い頃父親の寝室で見たトラウマがあるので
浮気は人の道に外れると思っているとは思いますが。
雅之は謎の人です。
ただ、変な例えだけれど、この親子関係ってどっかで見たことあると思ったら
EVAの碇親子に似てるんだな……ヤマアラシのジレンマってやつ。
お互いを思いやって近づこうとすれば、その針が互いを傷つけてしまう。
だから、離れるしかない。
EVAの場合、碇ゲンドウ氏が言うには
『自分といても息子を傷つけてしまう。だから突き放した。そのほうが彼も幸せ』
と言った理由でしたが、雅之さんはさてどんな考えなのか。
以前住んでいたアパルトマンの窓に、幼い真一の姿を見て
「そんな目で見るなよ」と呟きます。
そのときの真一の目は、何かを期待する強い目をしてました。
オレに何も期待するな、してくれるなと言った感じでしょうか。
【失敗】と言う台詞は結婚についてでしょうか、それとも子供をもうけたことでしょうか、
それとももっと何か違う理由があるのでしょうか。
私としては、表面的なことではない深い理由があるように見えるのですが。
本誌は、1ヶ月に1度の連載になってしまいました(涙)
サクサク進む事無く妄想は膨らむばかりです。
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